231 PLACE 社会の多様性と未来をつなぐ新たな拠点

ウェルビーイング
Send Thanks

この記事が役に立ったらハートをください

三菱商事株式会社(以下、三菱商事)は、2026年3月に東京・丸の内にある本社ビル1階と2階に、新たな情報発信拠点「231 PLACE(ニイサンイチ プレイス)」をオープンした。「231 PLACE」という名称は、三菱商事の登記上の所在地である「2丁目3番1号」という数字が由来だ。三菱商事は日本の経済を支えてきた総合商社として、創立以来の社是である「三綱領(所期奉公・処事光明・立業貿易)」をよりどころに、豊かな社会の実現を目指して、社会と共に発展していこうという三菱商事の想いを体感できる場所として、丸の内を行きかう人々に開かれた場となっている。

「231 PLACE」のコンセプトは、“Bloom Conscious ~訪れる人たちの意識が芽吹く空間~” です。よりよい社会と未来につながるソーシャルグッドアクションを「感じて、知って、共感する」空間。
丸の内という日本を代表するビジネス街において、障害の有無・国籍・年齢・性別を問わず、誰もが等しく心地よく過ごせる空間を提供することで、DEIを体現する街づくりの役割も果たす。それだけでなく、併設するカフェやフラワーショップで買い物を楽しんだりコーヒーを飲んだりという日常のアクションが、世界各地の環境保全や福祉支援に繋がる仕組みを構築し、サステナブルなライフスタイルやエシカル消費に自然とつながる行動変容を促す場としても機能している。

1階に位置する「imperfect MARUNOUCHI ROASTERY(以下、インパーフェクト)」は、店名が示す通り、「たとえ不完全(imperfect)でも自分たちにできることから取り組み、世界と社会を少しでもよくしていこう」との想いを込め、「Do well by doing good.(いいことをして、世界と社会をよくしていこう)」というスローガンに沿って、世界の生産者が直面する貧困や環境破壊といった課題に正面から向き合っている。

「imperfect MARUNOUCHI ROASTERY」で提供されるコーヒーとチョコレート

ここで取り扱うコーヒー豆やチョコレートなどは、それらの生産地において 産地での労働環境改善や、森林保護、女性の地位向上につながる。またそうした購入した先にあるストーリーや生産の背景が、店頭や商品を通じて生活者に届けられていく。このように点と点を結ぶ情報を提示することで、嗜好品を楽しみながら自然とグローバルな想像力を醸成することにも寄与するのだ。

さらに消費者は、商品を購入する際に「環境」・「教育」・「平等」の3つのプロジェクトの中から共感する取組みに投票することができる。自分の支払った対価が具体的にどの課題解決に紐づくのかをその場で選択することで、消費者の意識も受け身から「社会変容の参加者」へと一歩前進する。このように自分の選択や行動が「エシカル消費」に寄与していることを実感できる体験を、インパーフェクトは店舗や自社のECサイトなど提供している。

1階にはもう1店舗、フラワーショップ「LORANS MARUNOUCHI(以下、ローランズ)」が出店する。切花、花束、アレンジ、フラワーギフトアイテム他を取り扱っており、誕生日や記念日はもちろんのこと、送別・退職や昇進・周年祝いなど幅広いシーンで花束をオーダーすることも可能だ。

ローランズは単に”花屋”であるだけでなく、障害のある人が「好きで働くことを諦めないこと」を選択肢として拡げたいとの想いから、障害者雇用の“数”だけを追い求めるのではなく「誇りをもって自分らしく働ける雇用つくり」を日本全体に浸透させることを目指して事業を展開している。現在、原宿・晴海・天王洲・自由が丘・横須賀の5拠点を構え、この丸の内店が6拠点目となる。ローランズの約7割は障害や難病がある従業員だ。そのため一人がすべての工程を担うのではなく、それぞれの「得意」を組み合わせるリレー形式によって高い品質を維持する。

花を包むラッピングペーパーも多様なバリエーションが用意され、それぞれにDEIに関するメッセージがプリントされている

障害のある人の可能性や働き方を拡げると共に、美しい花を通じて多様な人と社会のつながりを育むローランズの花は、インクルーシブ社会の実現を目指す三菱商事の社会貢献活動そして「231 PLACE」とのパートナーシップによって、さらに多くの人の心に届いていくことになるだろう。

インクルーシブ社会の実現を目指す三菱商事の想いは、「231 PLACE」のコンセプトのみならず設計や空間デザインに至るまで深く組み込まれている。具体的には、階段には車椅子用の昇降機が設置されていたり、出入口は車椅子利用者やベビーカー利用者がアクセスしやすいフラットな設計になっている。

階段に取り付けられた昇降機

2階は「231 GALLERY」という多目的なパブリックスペースだ。丸の内という場所がビジネスパーソンだけではなく、多様な人々が集うコミュニティの拠点となるよう、社会貢献をテーマにしたセミナーやワークショップなど、あらゆる人が参加できるプログラムを今後、企画していくという。
さらに、このギャラリーへと続く階段や2階の壁面には、2026年6月30日まで石附若菜(いしづきわかな)氏によるアート作品が展示されている。色鮮やかで自由なタッチに思わず目を惹かれる石附氏のアートは、一切の下描きもなく、花や葉のなかにも1枚1枚に繊細な模様を描きだす。その作品は場の装飾を超えて、「Bloom Conscious(意識が芽吹く)」というこの場のコンセプトを体現するシンボルとして訪れる人々を迎え入れる役割をはたしているのだ。

石附氏の作品は、障害のある人の自立を支援する事業を行う「社会福祉法人 東京コロニー(以下、東京コロニー)」のアートビリティ事業に登録されている。三菱商事は、IT事業用コンピューターの寄贈や在宅パソコン講習事業への支援などを通じて、約50年の長きにわたり東京コロニーとパートナーシップを築いてきた。

「231 GALLERY」を訪れる人々は、東京コロニーに登録されているアート作品と出会うことによって、「障害者によるアート」というラベリングにとらわれず、作品の核心にある個性や感性に触れることができるだろう。それはすなわち「インクルーシブな社会とは何か」という問いを生み、それについて考える機会になる。このような一連の体験こそが、まさしく「Bloom Conscious」というコンセプトの具現化に他ならない。

美しいアートに出会い、美味しい飲み物を楽しみ、花の色や香りに心安らぎ、そして自分とは異なる境遇にある他者への想像力を膨らませる。そうした「ひととき」に、人々の心の中にふと宿る意識や想像力の種が、やがては行動変容という花を咲かせ、それによってより豊かな社会の実現につながっていく。「231 PLACE」は、三菱商事と社会が共に歩む、新しい時代のサステナブルな共創のプラットフォームとして、これからもますます進化しつづけていくだろう。

————————————-

※社会モデルに基づき「障害」は社会側の問題であると認識していること、ならびに「障がい」表記は読み上げソフトが正常に動作しない場合があることを踏まえ、当メディアで「障害」表記を採用しております。

Send Thanks

この記事が役に立ったらハートをください

WRITERこの記事を書いた人

Mami NAITO
Mami NAITO

広告代理店勤務を経て、アパレル事業会社では主にEコマース事業に従事。
並行して、コーポレートサイトやオウンドメディアの運営、広報・マーケティング、新規事業開発の責任者を経験。
2021年6月YUIDEAに入社。サステナブル・ブランディング事業ならびに、ビジネスパーソンのためのサステナビリティ情報メディア『サステナブル・ブランド・ジャーニー』の立ち上げを経て現職。
コーポレート・コミュニケーション(情報開示)、マーケティング領域にまたがるYUIDEAの実績と知見を統合して、企業や自治体のサステナビリティ推進支援やコミュニケーション設計、パーパスやサステナビリティを「自分ゴト化」するためのインターナル研修や行動変容施策の企画提案を行う。

あなたにおすすめの記事

同業種の他の事例を見る