2026年4月、アースマンスを記念し、ウォルト・ディズニー・ジャパンが特別メディアセッションを開催しました。
アースマンスとは、毎年4月22日の「アースデイ(地球の日)」を含む4月の1ヶ月間で、個人や企業が地球環境のためにできることを考え実践する期間です。
ウォルト・ディズニー社では、ナショナル ジオグラフィックと共に過去にもアースマンスに関連したイベントやキャンペーンを開催。今年のテーマは「STEP INTO WONDER(驚きと出会う)」。
今回のセッションでは、ウォルト・ディズニー・ジャパンの山本晃弘氏が、ナショナル ジオグラフィックの取り組みとキャンペーンのご紹介。続けてアナンド・ヴァルマ氏が登壇し、長年の試行錯誤で捉えた日常に潜む「驚き(Wonder)」の瞬間とその背景を共有することで、自然との向き合い方を考える機会を提供するものです。

©︎ Anand Varma
■Profile:アナンド・ヴァルマ (Anand Varma)
ナショナル ジオグラフィック エクスプローラー/サイエンスフォトグラファー
TED スピーカー、ワールド プレス フォト賞、リタ アレン 市民科学フェローなど、数々の受賞してきた写真家。2014年、表紙を飾った「Mindsuckers」をはじめ、ナショナル ジオグラフィック誌の数多くの撮影を手がける。
彼にとってカメラは、単に目に映るものを写し取る道具ではなく、私たちの暮らしの中で見過ごされがちな自然の美しさや奥行きを照らし出すための手段。長年にわたり革新的な撮影技術の開発に情熱を注ぎ、自らカメラ機材を設計・製作しながら、自然界のドラマティックで驚きに満ちた瞬間を捉えている。
科学者を夢見た少年が、ヘビの撮影で気づいた「写真の可能性」
ヴァルマ氏は、ナショナル ジオグラフィック協会が支援する「ナショナル ジオグラフィック エクスプローラー」の一人であり、数々の受賞歴を持つ世界的なサイエンス・フォトグラファーです。カリフォルニア州バークレーに構えた最先端のスタジオ「WonderLab(ワンダーラボ)」を拠点に活動しています。
ヴァルマ氏は自身がサイエンス・フォトグラファーとなったきっかけを次のように語りました。
「私はもともと写真家になろうと思って育ったわけではありません。自然や動物が大好きな子どもで、科学者になるのが、自然に囲まれてキャリアを築く唯一の方法だと思っていました。特に海洋生物学者になりたくて、自宅には7つも水槽がありました」
彼が、写真に興味を持ち始めたのは高校生の頃。
当時、彼は父親から借りたデジタルカメラを手に、友人と一緒に森を探索していました。そこで日光浴をしていたヘビを見つけ、顔の数センチ先までレンズを寄せて撮影することに成功。その時の経験を、彼は次のように振り返っています。
「その時、私が初めて撮った『写真の可能性』を示してくれました。写真自体はピントも合っていませんし、特に美しいわけでもありません。しかし数十年経っても覚えている理由は、隣にいた親友の反応です。彼が細部まで捉えられた写真に興奮し、絶賛してくれたのです。写真が『発見と驚き』という共通体験を通じて人々をつなぐことができるのだと、初めて実感した瞬間でした」
肉眼を超えた神秘の世界を捕らえた情熱
ヴァルマ氏が情熱を注いだプロジェクトの一つが、鶏の卵の中で繰り広げられる生命の誕生を捕らえたものです。21日間で、たった一個の細胞が羽や目、くちばし、足へと形を変え、一つの生命として誕生する神秘的なプロセス解き明かしました。
ディズニープラスで配信中の「PHOTOGRAPHER:ファインダー越しの世界」では、ハチドリの高速な羽ばたきや受精卵が生命へと成長する過程など、肉眼では捉えきれない自然界の神秘に迫っています。これまでにない撮影手法と最新技術を駆使して「見えない世界」の可視化に成功した、ヴァルマ氏による試行錯誤と挑戦の日々が描かれています。

©︎ Anand Varma

©︎ Anand Varma
観察から生まれる「驚き」が、生物多様性を守る感性を呼び覚ます
ヴァルマ氏が行っている活動の核心は、単なる美しさの追求だけではありません。「私たちは皆、観察する力を持って生まれてきますが、大人になるとその力は失われがちです」と言います。彼は写真の使命は、人々の注意を惹きつけ、本来備わっている「観察する能力」を呼び戻すことにあります。
「驚き(WONDER)は、散漫になりがちな注意に対する特効薬です」とヴァルマ氏は語ります。世界は神秘や美、驚きに満ちており、見方を変えれば誰もが新たな発見をできるはずです。例えば、卵の中で一個の細胞が生命へと変わる21日間のプロセス。地球上で何十億回と繰り返されているこの事象も、その瞬間を目の当たりにすれば、誰もが生命の尊さと神秘を感じずにはいられません。「どんな生き物も、必ずどこからか生まれてくる」という当たり前のようでいて忘れがちな事実。その中には、命の尊さが宿っています。
ヴァルマ氏は、普段は気にも留めないような「生物たち」の生命に光を当て、私たちが忘れかけている命の驚異を思い出させてくれます。
【イベント情報】ナショナル ジオグラフィック ワンダーキャンプ
2026年4月11日(土)・12日(日)、横浜赤レンガ倉庫でアースマンスの体験型イベント「ナショナル ジオグラフィック ワンダーキャンプ(NATIONAL GEOGRAPHIC WONDER CAMP)」が開催されます。会場では、ヴァルマ氏が撮影した写真の展示やワークショップを通じて地球の驚きの世界を紹介。
ほかにも、私たちの地球に潜む知られざる「驚き」に迫った作品の上映、「恐竜の喉の骨」の化石を発見したナショナル ジオグラフィック エクスプローラーの吉田純輝氏と芸能界随一の「生きもの好き」として知られる田中直樹氏(ココリコ)によるトークセッションなど、自然の素晴らしさを再発見できるコンテンツが用意されています。

驚きを、地球の未来への原動力に
私たちが生きる地球上では、約3,000万種もの多様な生物がつながり合い、豊かな生態系を築いています。
ウォルト・ディズニー・ジャパンは「ディズニーでは、地球を保護すること、地球を学ぶこと、地球を理解することが保護への第一歩であると考えています」と語ってくれました。
本イベントで、ヴァルマ氏が捉えた生命の神秘や美しさに触れ、心が動かされる「驚き」を体験することは、生命の尊さを感じる貴重な機会です。
私たち一人ひとりが地球上の多様な生物について学び、地球を理解し、保護へと踏み出すための確かな第一歩となるはずです。
(参考サイト)
●ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社公式サイト/ニュースページ
●PHOTOGRAPHER:ファインダー越しの世界
●ナショナル ジオグラフィック ワンダーキャンプ(NATIONAL GEOGRAPHIC WONDER CAMP)