【 セミナー開催報告:前編 】SDGsウォッシュをいかに回避するか 入門篇

SDGsの注目度が高まり、多くのメディアで取り上げられるようになりました。SDGsに関連させてサービスや商品をPRする動きも増えてきていますが、安易にSDGsのロゴを使用すれば、「SDGsウォッシュ」として批判され、PRのはずが逆効果になってしまう場合があります。
そこでYUIDEAでは、2021年11月「SDGsウォッシュをいかに回避するか炎上しないサステナブル・ブランディング設計に向けて」と題したセミナーを開催しました。

セミナーの前半では、まずSDGsウォッシュとは何か、そしてSDGsウォッシュをどのように回避すればよいのか、国際的なフレームワークにも触れながらご紹介しました。続いて後半では、サステナブル・ブランディング視点での新しいコミュニケーション設計「サステナブル・ブランディング」を通して、生活者の共感やロイヤルティを向上させた実例をご紹介しました。

本記事では、前半パート「SDGsロゴ・アイコンを使う上での注意点、SDGsウォッシュ解説」講演内容の概要をお伝えします。


>> 後編:「サステナブルブランディングから読み解くウォッシュ」はこちら




(画像参照:グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン


SDGsロゴを使う上での注意点、SDGsウォッシュ解説

「SDGs」については17目標の認知度が高まってきていますが、SDGsには目標だけでなく、より具体的なターゲットや指標があります。

ターゲットや指標につながる活動を進めることで、より効果的な目標達成につながります。

ただ、ターゲットや指標は、国家レベルでなければ取り組めないようなものもあるため、国連グローバル・コンパクトやGRIが企業向けに「SDGsに関するビジネスレポーティングーゴールとターゲットの分析」」という資料を作成しており、ターゲットごとに、企業が事業活動と結びつけやすいビジネス・アクションなどを紹介しています。
企業が取り組みやすいような資料が提供されてはいますが、SDGsのアイコンやロゴには、使用用途に応じて国連による事前許可が必要になる場合がありますので注意が必要です

SDGsに関する活動について「ウォッシュ」と批判されないためには、ロゴやアイコンを貼付する前に、なぜその目標が企業に適合するのか、その目標に関する著しい影響、企業の目標と達成に向けた進捗、影響を管理する戦略などを開示できるようにしておくことが重要です。

また企業報告に関わるフレームワークには様々なものがありますが、SDGsを含める際には、まず国連グローバル・コンパクト等が作成した「SDGsを企業報告に統合するための実践ガイド」が役立ちます。報告内容に関するチェックリストや、企業の具体事例やコメントなども掲載されており、読みやすさにも配慮されています。

特に企業報告においては、個別の取り組みにSDGsを紐付けるのでなく、企業全体がSDGsにどのように関連するのかを把握することが重要になってきます。


SDGコンパスをもとにしたSDGsに取り組む5つのステップ

SDGsのロゴやカラーホイールが世の中に浸透してきた今日このごろ、広告や営業資料などでも見かけるようになってきています。
しかし、ロゴやカラーホイールを資金調達目的や商業用途で使用する場合は申請および許可が必要であり、使い方には注意が必要です。

また、ロゴを使用することは、自社の取り組みが関連しているSDGs目標を表すだけでなく「自社が優先的に取り組むSDGs目標」を宣言することでもありますので、SDGs診断も参照しながら、ウォッシュになっていないか確認することをお勧めします。

「具体的にどんな貢献をしているのか?」と問われたときに自信をもって答えられるように、SDGsに取り組む際のポイントをご紹介した記事も、併せてご覧ください。

>> 関連記事: ウォッシュを回避! SDGsに取り組むための5ステップ



【 参考サイト 】
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン



■執筆: YUIDEA ESG division  

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