コロナ禍での「生活者インサイト」マーケティング活用のすすめ&事例紹介

コロナ渦の影響で働き方や暮らしを始め、日常では様々な変化が起こりました。
オンラインでのコミュニケーションや新しい生活習慣など、少し前まで馴染みのなかったことが今では当たり前に行われています。

変わりゆく世の中において、同じように人々の価値観やニーズが変化するのも必須と言えるのではないでしょうか。
変化する世間のニーズや価値観に適切にアプローチし続けるためには、その根底にある思考を読み解いて柔軟に対応していくことが大切です。

その手立てとして今回は「生活者インサイト」について事例を交えて解説していきます。

「生活者インサイト」とは?

そもそも「Insight(=インサイト)」とは「物事の実態を見抜く力」や「洞察力」と訳されます。
つまりマーケティングにおける「生活者インサイト」とは「生活者の深層心理、潜在的に欲しているモノ」を見つけ出し、アプローチすることだと捉えることができます。


「生活者インサイト」を見つける方法と企業におけるメリット

どのようにすれば「生活者の潜在欲求」を見つけることができるのでしょうか。

例えばそのヒントとして、生活者が「日常で感じていること」を追求すれば、商品に対する価値観や購入時のシチュエーションを探れます。

ターゲットにヒアリングする場合「商品購入後の収納場所はどこか」や「競合他社の商品ではなく、その商品を購入した理由」など商品に関連する質問を投げかけると、ターゲットの価値観や捉え方を知ることができます。

また「なぜ炭酸水を一気飲みする学生が多いのか」や「なぜSNSをチェックしながらテレビを見る“ながら見”をする女性が多いのか」など、あえて第三者的視点から考察をしてもらうことで客観的な意見を求め、ターゲットの潜在的な本心を探るという方法もあります。


では企業は「生活者インサイト」を探すべきなのでしょうか。
答えはYESです。

その理由として、生活者の本当の望みや考えを読み解くことで、よりターゲット目線の仮説を立てられます。さらに仮説を基にした施策を実行すれば、計画的かつ効果的に購買行動を促せるようになります。

施策実行後の検証においても生活者インサイトをあらかじめ読み解いておけば、次回以降の施策改善にもつなげやすくなります。


「生活者インサイト」事例

ヘルシー志向に合わせたマクドナルドの「サラダマック」

以前マクドナルドで行われたアンケートでは「ヘルシーな商品が欲しい」「サラダの商品が欲しい」などの意見が上がっていました。
これによりマクドナルドは「サラダマック」の発売を開始しましたが、売れ行きは伸びず販売終了になりました。

「ヘルシーな商品が食べたい」という意見が出たものの、実際にマクドナルドを訪れる消費者は「背徳感がありつつも、ハンバーガーにかぶりつきたい」という本心があるのではないかと考えられました。
そんな消費者のインサイトやマクドナルドの独自性を突き詰めた結果、2008年には大人気商品となった「クォーターパウンダー」が発売されます。
ヘルシーとは異なり、従来比2倍以上もの商品を打ち出すことで消費者の心を掴む結果となったのです。

それに続き、2016年にはビックマックの1.3倍の大きさの「グランドビックマック」、2.8倍にもなる「ギガビックマック」が発売されました。

このように消費者から得られる意見と、実際感じている本心が異なっていることは稀ではありません。
よって消費者の意見をそのまま受け取るだけではなく、上記のような可能性も踏まえて「生活者インサイト」を取り入れ、施策を検討していく必要もあると考えられます。


最後に

商品の購買を促進するためにはターゲットの「生活者インサイト」を意識して調査等を行い、それらを施策に活かすことでターゲットに則したアプローチを行うことができるでしょう。

このまとめを通じて、消費者の根底にある本当のニーズに則した施策を実行いただければと思います。

生活者やその暮らしに沿った施策設計・実行を担っているYUIDEAだからこそお伝えできる視点やアイデアがあります。ご興味のある方はお気軽にご相談ください。
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■執筆:UMI Sustainable Brand Journey編集部

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