サーキュラー・エコノミー(Circular Economy)とは何ですか?

Q. サーキュラー・エコノミー(Circular Economy)とは?


A.
直訳すると「循環型経済」。

いわゆる3R(Reduce/Reuse/Recycle)が、「リニア型(直線型)エコノミー」と呼ばれるような廃棄物の発生を前提とした設計であるのに対し、サーキュラー・エコノミーは、原料調達や設計の段階から資源の再利用を前提として、廃棄物そのものが発生しないことを目指している点で考え方が大きく異なります。


引用:オランダ政府 From a linear to a circular economy

エレン・マッカーサー財団は、サーキュラー・エコノミーの3原則として、以下を掲げています。

①自然システムを再生する
②製品と原材料を使い続ける
③ごみや汚染を出さない設計


EUでは持続可能な成長や新規雇用創出などが期待される新たな産業モデルとして、経済成長戦略の一つとして位置づけられています。

2015年12月に欧州委員会は、2030年に向けた成長戦略の核として循環経済パッケージ(CEP)を発表。2030年までに

①都市廃棄物の65%をリサイクル
②包装廃棄物の75%をリサイクル
③全種類の埋め立て廃棄物を最大10%削減


の実現を掲げています。
適合しない企業は市場から排除されてしまう可能性もあり、欧州のみならずグローバルに活動を行う日本企業も対応を余儀なくされることが予測されます。

また、エレン・マッカーサー財団は、サーキュラー・エコノミーを実現していくためのプラットフォーム「サーキュラー・エコノミー100」を設立。企業、公共団体、地域自治体、教育機関などが立場を超えて連携し、実践の場として活用されています。日本からもブリヂストンなどが参加しています。

アクセンチュアの調査によると、サーキュラー・エコノミーの経済効果は2030年までに4.5兆ドルに上ると報告されており、従来のビジネスモデルからの転換に大きな期待が寄せられています。


■執筆:
Sustainable Brand Journey編集部

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